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山の向こう側
台湾の中央山脈と東部地域は、原住民の伝統的な生活領域でした。これに対し、西部地域は清朝官府によって実質的な支配が進み、山の向こう側(東部)は「化外」、「後山」としてて直接統治せず、「番界」という境界線を引いて西部住民による立ち入りを禁止していました。実際は東部・西部の交流は中断されていなかったばかりか、山に入って活動する人さえいました。西部の原住民や漢人は交易や入植目的でしばしば東部に入っていました。19世紀には、クバラン庁、恒春県、卑南庁、台東直隷州等、政府行政機関が相次いで開設されました。山の向こう側(西部)から来る人が目に見えて増えるにつれて、東部の人たちの暮らしには日増しに緊張感が生じていきました。